KMC地獄の夏の思い出シリーズ
私は遂にBスポット療法を受けることになった。
まずドクターから力を抜くようにと宣告され、右の鼻の穴から薬が塗られた綿棒を突っ込まれたのである。
私は微動だにせぬよう動揺を封じ込め、診療室の遠くを眺め治療が済むまで無心の状態でただ時が流れるのを待つように努める
確かに痛いが耐えられないほどではない、次は左の鼻の穴へと綿棒が突っ込まれる。
こちらもキツいが耐えられない程ではない。
ネットで調べた記事などによれば炎症がひどいほど薬が患部に染みて痛むとのことだが私の症状がそれほどでもないのだろうか。
あるいは記事をセンセーショナルにまつりあげるために大袈裟に表現されたのであろうか。
鼻からの治療は終わったところで次はドクターから口を開けるように指示、かなりのダメージを受けてはいるがこの調子で治療が済めばなんのことはない。
少しホッとして私は口を開いた、だがその直後に次に使用する綿棒を目の当たりにし私は震え上がった。
先ほど使用された細長いものと違い、今回の綿棒は先端が異様に反り返ったあまりにもごんぶとい代物だったのである。
ドクターから「あ〜」と言ってくださいと指示があり、私は目を瞑りは声を振り絞った。
ごんぶとの綿棒がだんだんと喉の奥に突っ込まれるのが感じ取れる、私は声はなお振り絞り続けた。
そしてごんぶとの綿棒が私のBスポットを突いた瞬間今まで感じた事のない凄まじい激痛が走った!
「あぁぁあ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛ゔぁわ゛わ゛ぁ゛あ゛ゔゔぁわ゛ゎ゛うを゛お゛ぉ゛〜゛〜゛〜゛ー゛゛゛」
嗚咽が混じった声にならない私の叫びが診察室内狭しと響き渡る。とてつもないラスボスからの攻撃にまるで私の喉は地獄の業火に焼き切られたようだ!
しかし喉からBスポットを突かれた瞬間になんと痛みと同時に体がスッと軽くなり憑物が落ちたように倦怠感が一気に軽減したのだ!
驚きの効果である!
ドクターから「お疲れ様でした」と労いの言葉受け、これを週1から2回、計10〜15回続けるようにとのことでこの日の診療は終わった。
治療後1日ずっと喉は酷く痛み続けたが、それも薬が患部に染みている証拠らしく回数を重ねるごとに治療の際の痛みも和らいでいくとのことらしい。
病院から帰って新所沢に到着、天気もよいため私はパートナーへ車を駐車場へ停め公園で食事を取ろうと提案した。
治療前であればそのような行動は命取りだ、駐車場から歩いて弁当を買いに行き更に歩いて公園に向かう。
食事どころの騒ぎじゃないだろう、己の病状を無視した暴挙以外何でもない。
しかしどうだろう、治療後の私はそのような事をしても力尽きることなく食事の後も散歩を楽しむことができるほど回復していた!
本来の自分を取り戻しつつあることを喜び、私はその後も歩いてパートナーを駐車場まで見送りその足でパルコまでさかなクンの映画まで観に行ったのである!
しかしまだまだ今まで通りの生活という訳にはいかなかった、2日後には再び倦怠感とめまいに襲われるようになった。
やはり地道な治療が必要なのである。
しかし突破口が見つかった私は今までとは違う。Bスポット療法のその驚愕の効果に治療を続ければ必ず私は立ち直ることができると確信していた。
そして今までキャンセルせざるを得なかったライブを再び行う決意をしたのである。
⑤に続く。。。
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